2013/12/19

実家の向かいの家は同級生の家だった。小学校一年生の時、その同級生の家が犬を飼った。蘭(ラン)と名付けられたかわいい柴犬、とても懐っこくて頭の良い子犬だった。学校から帰った後、よくその同級生と蘭とで遊んだ。ある日、2人で蘭の散歩をしていた。公園に着いて、同級生が蘭に顔を近づけたとたん、蘭は彼の頬を思いっきり噛んだ。頬からはダラダラと血が流れていた。俺は「あ、こいつ泣くな。」と思った。でも泣かなかった。泣くどころか表情ひとつ変える事なく「帰るわ。」とだけ言って蘭と一緒に帰っていった。「あんなに血が出てるのに泣かないなんてすごいなぁ。」と思いながらちょっとだけブランコに乗ったりして、俺も帰った。





Top Shotta OG

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